HONDA S660であえて選ぶCVT!

2018/04/28


S660に乗る理由は何だ。オープンにして風を感じて走る?それともMTで手足のごとくクルマを操作したい?MTとCVTに乗ってみて結論を出してみたので最後までお付き合いいただきたい。

★トルクカーブ


軽自動車は最大出力が64psまでと決まっている。S660のように低速からトルクを分厚くすれば高回転域は目も当てられないほどにトルクが急降下する。MTで7700回転まで回せるが、4000回転以上回しても高揚感は得られない。

★シフトフィール


エンジン横置きミッドシップのMTとなるとシフトとエンジンのミッションはワイヤーでつながっている(例外あり)ため、どんなに頑張ってもFR車の直接ロッドでつながるダイレクト感にはかなわない。近年ではこの差がうまってきているがMR/FFのワイヤー式がFR車のそれよりも良いということはない。
また前述したように高回転域でトルクが急降下するため NDロードスター のようにシフトアップまでの加速感とレブリミットまでのスリルを味わうことは極めて難しい。
そしてアクセルレスポンスは「並み」で2-3速のギア比もやや離れているため、ゆっくりなギアチェンジが求められる。そういう意味ではクラッチが軽いのはちょうどよいのかもしれない。

★オープンカー


【動画】HONDA S660 7000回転エンジン音/ブローオフバルブ音(DBA-JW5)


↑ご覧のようにオープンにするのも戻すのも大変で積極的にトランスフォームする気にならないが、リアの小窓を電動で開けられるのはGood!


電動でリアの小窓をオープンにすればエンジン音が直接飛び込んでくる


もちろんオープンの開放感は最高


帆の格納場所はココ

★剛性


【動画】S2000の9000回転エンジン音は20万キロ走行しても色褪せない(LA-AP1/VTEC)


S660は多くの「高張力鋼板(ハイテン材)」が使われておりあの高剛性ボディのS2000を上回るとか。
2代目コペンでの苦行のような経験からかなり構えてS660を走らせるとステリングから伝わる感覚が「しっとり」していて、良い意味で違和感を感じた。その後もいつかくるであろう「激しい突き上げ」にビクビクしながら走ったが一向にそれがくることはなく、まるでドイツ車に乗ってるかのような剛性感を感じ続けることができた。

★総評


上記のとおりクルマとの一体感では NDロードスター とは比較にならないし、軽オープンカーが目的なら電動オープンのコペンをオススメする。
では冒頭の「S660に乗る理由」はといえば、「一般道でミッドシップならではのクルマの挙動を楽しむ」に尽きる。このクルマにはそれを楽しめるだけの剛性やハンドリングの素晴らしさがある。
ここはあえてCVTを選んで、家から出たらカートでカート場を走るかのごとく頭ん中を空っぽにして一般道を走るのも幸せなカーライフとなるだろう。


















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