【試乗】BMW 新型Z4 M40i 史上最高の直6エンジン音!?
2019/07/132016年8月に生産終了したBMW Z4が約3年ぶりに復活した。筆者は2016年3月に320i Mスポーツを購入したのだが(※現在はM240i)、その直後に先代Z4の最後に生産された「sドライブ35is」がラインオフされたニュースを非常に寂しい気持ちで見ただけに、今回の復活は嬉しいかぎり。 また、搭載される「B58B30Cエンジン」は所有するM240iと同系エンジンとくれば気になって仕方がない。 今回はそんな新型Z4の直6モデルであるM40iの試乗レビューを送る。
【動画】【試乗】BMW 新型Z4 M40i 直6エンジン音|シフト特性|アダプティブMサスペンション
★エクステリア/インテリア
フロントビュー。強烈な違和感はヘッドライトが「丸目4灯」ではなく「縦型」になったこと。
グリルも「メッシュ型」となっており新型3シリーズや新型8シリーズの「シャッター型?」とは大きく異なる
ロングノーズフォルムが強調されるデザイン
サイドビュー(クローズ)
サイドビュー(オープン)
リアビューはどっしりと近未来感もある
リアビュー(オープン)
ホイールは19インチ
インテリアはラグジュアリー感たっぷり
操作系は従来どおり
ステアリングは非常に太い
★エンジン音
・ダイナミックパフォーマンスコントロール(以下DPC)をノーマルモード(コンフォート)でも直6ならではのシルキーかつ快音を奏でる。
・スポーツモードにするとシフトアップで「ボン!」っというアフターファイアの演出?がはいる。
・スポーツモード/スポーツプラスモードで高速走行中のシフトダウンやアクセルオフでは「バババババ!!」とアフターファイア音が鳴り響く。
・Z4 M40iと同じ「Mパフォーマンスオートモービルズ」であるM240iよりも明らかに音量と演出の面で上。
・M2/3/4などのMモデルのエンジン音が電子音的になっているため、現行BMW直6モデルで最もお気に入りのエンジン音。
★シフト特性
・搭載されるZF製8速ATは他のBMWエンジン縦置きのMスポーツグレード以上のものと「基本的な特性」は同じ。
・スポーツモード以上、且つATセレクターを左に倒した状態の「シフトSモード」での強いブレーキングでは3500-4000回転をキープするようにシフトダウンされ、この特性はMモデルを上回るほどスポーティでGood。パドルシフトを使わずとも思いどおりのスポーツ走行ができる。
・上記モードで3速から強いアクセルでのシフトダウンはショックが目立つ。このあたりは最近試乗したアウディA5/S5スポーツバックの7速DCT/8速AT、ポルシェPDKのほうがスムースで1枚上手。
・MTモードでのシフトチェンジのレスポンスやダイレクト感は文句のつけようがないレベル。
★アダプティブMサスペンション
・試乗したM40iには電子制御サスペンションである「アダプティブMサスペンション」が装備されている。
・同サスペンションはMモデルでは3段階に設定でき、ステア特性やエンジン特性とともに個別に設定ができる。一方でM240iなどではDPCと連動してその特性が2段階の設定となりZ4 M40iも同じ。
・2段階とは「ノーマルモード以下」と「スポーツモード以上」であるが、前者で高速走行をするとフワフワと収まりが悪い。後者のスポーツモード以上にすれば、高速走行ではビシッと安定感のある走りが可能でその乗り心地も良い。
・この特性はMモデルで同サスペンションを装備した際の3段階のうちの下2段階という感じ
・スポーツモード以上での特性ではサーキット向けとは言い難い
・↑上記あたりの特性がスープラとどのように違うのかが気になるところ。
★ソフトトップ
・新型Z4の開閉時間は約10秒
・先代まではクローズ時にトランク容量が激減していたが新型はオープン/クローズともに281Lというルノー・ルーテシア並みの容量を確保。
・開閉は時速50キロ以下で可能。信号待ちなどで自由に開閉できるため、オープンにするハードルは皆無といえる。
・これはBMW随一ともいえるハンドリング車でオープン状態で直6エンジンを楽しみながらゴルフに行けるというコト。
・NDロードスターだとクローズ状態なのに「あれ?屋根開いてる?」というコトがあるが、新型Z4のソフトトップの静粛性は「ソフトトップであること」を感じないほどに高い。
・他のハードトップのBMWのクルマと比べると綺麗な路面を走行している際の「風切り音」が目立ってしまう。
★ブレーキフィール
・M40iには「Mスポーツ・ブレーキ」という高性能キャリパーが装備されており、その制動力も凄いが、停止に至るまでのフィーリングはBMW随一。
・そのフィーリングはほぼ同じ車重のM240iと比較しても明らかに上。
★ハンドリング
・新型スープラの解説でよく見るのが「ホイールベース/トレッド比」であるが、スープラとZ4は1.55という数値でこれはBMWの中では最も優秀。
・他の名だたるハンドリングマシンと比べても遜色はない。
・しかし最近乗ったロータス・エリーゼやアルピーヌA110、NDロードスター、ポルシェ911(997)と比較すると「一体感」の面で分が悪いと感じた。その理由はホイールベースの長さにある。その解説は コチラ
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