BMW M3セダン(F80)は1000万オーバーの価値がある車だった
2018/12/08BMW320iMスポーツを購入し、後付けモニター取付やスモーク施工や1ヶ月点検など、すでに何台も代車を借りている。そして購入から3ヶ月が経過したところで担当営業さんのはからいでM3セダンに長時間試乗させていただくことができた。M3セダンといえば1000万オーバーの夢の車だ。筆者所有の320iMスポーツや台車で借りた直6の435iクーペ、そして先日試乗したR35GTRなどと比べて1000万の価値があるのかについてレビューしたい。
【動画】BMW M3セダン(F80)は1000万オーバーの価値がある車だった
★エンジン音(マフラー音)はBMWの中で最大レベルで刺激的
・ハンドルは320iに比べると若干重い程度だが、高速だととたんに重くなる。これは435iでも同じような現象がおきた。・カーボンルーフでの低重心化(&5kg軽量化)も効いているのか435iのようなフロントヘビー感はなかった。
・435iやM235などの「N55B30A」はツインストローク式のシングルターボであったが、M3は「S55B30A」というツインターボ。2つのターボにより435iと比べて馬力で126ps、トルクで15.3kgアップを実現しているが、アクセルオフでしばらくの間(1分間?)過給圧をキープするなどをしてNAエンジンのように吹け上がる。
・M3は2つのターボで3気筒ずつ使い、その排気は2つのエキゾーストパイプをとおって、リアマフラーの直前で左右の排気がぶつかるような構造になっていて消音している。それが高回転時や、走行モードを「sport +」にすると電動フラップという弁が閉じ左右の排気がぶつかる経路が遮断されて直接リアマフラーを通ることで勇ましい爆音となる。この回転数や走行モードにより明確にマフラー音が変化するのは非常に楽しいが、エンジン始動時もしばらくは爆音になってしまうのはかなりマイナスポイント。
●BMW M4クーペ(コンペティションパック)エンジン始動音 ※空ぶかしあり
・M3はエンジン音を擬似的に加工して車内に聴かせるシステムを導入しているのもあり、これぞ「シルキーシックス」というエンジン音ではないように感じた。個人的にはZ4(ABA-LM25)などのNA直6、2500ccのほうが「フォーン」とシルキーシックスぽくて好ましい。
★7速DCT「M DCT ドライブロジック」はスムーズでかつマニュアルを扱ってる感がある
・435iにはなかったがシフトダウンで「ブオン!」いかにもマニュアル車のような音を出す。
・ドライブロジックの6モードとはドライブモードで3つ、シーケンシャル(マニュアル)モードで3つのモードを選べる。
・ドライブモードで最もスポーティなD3モードでも減速時のシフトダウンは2000回転以下でのみ作動する。エボXなどのような挙動を期待したが残念。
・MモードS1,S2,S3までありS1ではDCTらしからぬくらいシフトチェンジが遅い。S3だと最高速重視とのことで、高速道路で3速から加速中に4速にあげるとショックがでるため、S2が最も良い。
・S1,S2,S3ともに1速ぶんまわしてから2速に入れてもショックは皆無で非常に優秀。2008年のR35GTRとは比較にならないほどなめらか。
・35GTRのようなブレーキを話すと半クラになる疑似クリープ機能はないため慣れるまでは急発進しがちになる。
・また坂道では下がるので注意が必要。この辺りはマニュアルに乗ってた方なら問題ないだろうがそうでない場合は注意が必要だ。
・「Mドライブ」というのが超絶便利。320などに比べDモードとMモードがスイッチ式なため可能になっている。ハンドルの重さ、エンジン特性、Dモード(Mモード)、Dモード(Mモード)の特性などの組み合わせを2つまでメモリーできて、ハンドルのスイッチで瞬時に切り替えられる。
★車内装備は320iMスポーツと大差なし
・ハンドル、シートは「M」専用ではあるものの320iMスポーツと大差なし。特にハンドルはパドルシフトの形状が異なる程度であり、シートに関してはアルカンターラの320iMスポーツのほうがよかった。・乗りこんだ感じやナビなどの操作性は320iそのもの。同じ車に乗っているようだ。
・純正スピーカーも他のBMW車と同等品質でスペシャリティ感はあまり感じない。
★総評
ある雑誌で本当の「M」を味合うにはM3/4/5に乗るしかないと語られていたが、まさにそのとおりだ。100キロほどの試乗であったが、M3/M4専用設計のエンジンと車好き心をくすぶる各種モードと電動フラップでのマフラー音を変化させる仕組み、そして容易に操作できない7速DCTなどはM135iやM235i、340i、435iでは味わえないものばかりだった。しかもあの完璧なエクステリアに実用性は3シリーズそのもので、「実用性」と「スーパーカー要素」のバランスとしては充分に1000万オーバーの価値があるといえる。2016年7月現在の販売中の車で、
・1500万円以下
・400PS以上
・パワーウェイトレシオ4kg台以下
・4ドア以上
・4人乗り以上
・DCT搭載
という筆者の勝手な「スーパーカー要素」と「実用性」の条件を満たす車は世界中を探してもこのBMW M3(F80)1台である。
★あなたにオススメ
M4クーペ(F82)はBMWスポーティ部門の頂点に立つ車
BMW M4クーペはFRの楽しみを奪うほどの「オンザレール感」
ついに納車されたBMW M240iクーペ(MT)
憧れの純正4本出しのマフラー
いかついエアロ
さりげないトランクスポイラーもイイ
美しいサイドビュー
定番のこの角度
19インチ。リアはなんと275!
車内視点から最も320との違うサイドミラー
F80からセダンもカーボンルーフになった
超絶便利な『Mドライブ」ボタン上下に2つ
タワーバーもカーボン
またいつか乗りたい車に仲間入り
みんカラはこちら YouTubeチャンネル
★カテゴリー
BMWの「駆けぬける歓び」を検証 | ルノースポール(R.S.)とニュルブルクリンクFF最速伝説 | ||
RX-8とロータリーエンジンと3ヶ月生活 | MAZDAロードスターで人馬一体を味わう | ||
FRで駆けるドライブコース | BMW M240iエクステリア | ||
ドラテクを学ぼう | 試乗レポート | ||
小ネタ/比較/ランキング | GJアテンザ エクステリア | ||
GJアテンザ吸排気/足回り | GJアテンザ内装 |