スバルWRX STI(6MT)は国産車を代表するピュアスポーツカー

2017/11/11


先日ドアの長さまで比較!大人4人が乗れるMTスポーツカー!にて筆者の勝手な結論としては2016/10現時点ではスバルWRX STIがベストとした。それ以来頭の中がWRX一色となってしまったので本気でWRX STIを試乗しにいってみた。

★気になった点

・クラッチストロークの長さやつながる位置は良いが、クラッチが86やBRZやシビックタイプR(FD2)並みに軽くて慣れが必要。ヒルスタートアシストがあるのはプラスポイント。坂道の渋滞必須の富士サファリパークに行きたい人は特に!
・ヒールトゥがしやすいペダルレイアウト
・着座位置がシビックライプR(FD2)のようにBMW320i(F30)よりもかなり高めだが見晴らしは良い。
・パワーシート(2×2の4名分のシートポジションメモリー付)はかなり便利だが本皮シートにしなければならず非常に残念。
・ステアリングは左右直径370mm、上下直径360mmでBMW320iMスポよりもやや小径(D型)かつ油圧のためずっしり重くスポーティ。NDロードスターより少し重いくらい。
・試乗したWRXは1500キロほどの走行車で、心配されたスバル車特有の電スロ問題はなかった。
・アクセルレスポンスは強烈によい。8000回転まで気持ちよく回るターボ車はなかなかない。
・ロードノイズは大きめだが気持ち良いエンジン音がそれをかき消してくれるためスポーツ走行してると気にならない
・BMW3シリーズやスカイラインやアテンザなどが好みの方は大型リアスポが標準のタイプSではなくベースグレードのSTIを選択して、オプションのトランクスポイラー(59,000円)を装着するのがベター。同じ理由でベースグレードのガンメタのホイールのほうが高級感のあるデザイン、そしてブレーキダストが目立たないから手入れがしやすい点でGood。
・前後の駆動配分をDCCDで3段階(ややフロントより、ほぼセンター、ややリアより)に変更ができるが、一般道で違いを体感するのは非常に難しい。またリアよりにしてもFRのような挙動にはならない。
・シフトが左に傾いていて3速に入れづらい時がある。
・クルコンなし、アイドリングストップなし、自動ブレーキなし、とかなり硬派。

★BMW320iMスポーツ(F30)との比較

・エンジン音やスポルタン感◎、320は○
・ハンドリングや一体感○、320◎
・最新技術×、320◎
・快適性能△、320◎
・実用性◎、320○

★総評

MTの操作性やフィーリングはNDロードスターやルノーメガーヌRSや同エステートGT220の足下にも及ばない。よってベース車としてMT1台にするにはWRXは少しハードルが高いといえる。乗った直後の印象は「たまに乗るといい」と思えるがしばらく試乗すると「疲れたからもういいかな」という感想。BMW320i(F30)やNDロードスターやメガーヌRSのようにいつまでも乗っていたい一体感がなかった。
ただしそれはあくまでも、トルコンATのようになめらかに、肩の力を抜いて運転したいという筆者の視点での評価である。スバルWRX STIは180cmを下回る全幅に4ドアセダンとしての実用性、8000回転まで気持ちよく回る低重心の水平対向エンジン、そしてこだわりの油圧ステアリングや6MTのみの設定など、この車でなければ味わえない要素がいくつもつまっており、国産車を代表するビュアスポーツカーであることは間違いない。
そういえば、1度目の試乗の際に電スロのECU学習が成熟されておらず、そのタイムラグとギア比の問題により思うようなフィーリングが得られなかった。今回そのように感じなかったのは今回の試乗車が電スロの学習状態が良かったのもあるが、ギア比が離れていてもアクセルレスポンスが良ければギア比の離れをカバーできるということか。


前から見るとS4だかLEVORGなのかパッと見わからない


サイドビュー


個人的にはこっちよりもベースグレードのガンメタのホイールのほうがgood


リアビュー
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